この記事は、東村アキ子さんの「かくかくしかじか」の原作漫画の感想を書いていきます。
「かくかくしかじか」はレンタルコミックで何年も前に読了していました。
映画化されたこともあり、「再読したい」と購入できるところを探すも、新書も中古も売り切れの連続…!

そして、中古でも定価よりも高い転売に涙です。
本当は紙で購入したかったですが、紙版は中古でも定価の2倍~3倍の価格でしたので、
定価でさくっとAmazonのkindleで「かくかくしかじか」を購入しました。
デジタル版だと、定価で今すぐ読めました♪


再読して、涙がごうごう出たので、感想を残したいなと思い、記事にすることにしました。
かくかくしかじか最終巻(5巻)日高先生の死への贖罪
最終巻の5巻は、まとめると、「贖罪」「後悔」「感謝」だと感じました。
かくかくしかじか4巻のラストにて、明子は日高先生から「肺にガンが見付かった。あと4ヵ月だ」との電話を受けます。
余命宣告を受けてもなお、絵画教室の子たちのことを一心に考え、
自身も最期まで描き続けようとする日高先生…
一方、明子は、漫画の連載や初の巻頭カラー&100ページに追われ、自分のことで手いっぱい。
漫画、大阪での暮らし、彼氏との同棲、仲間との楽しい日々を明子は送り続けます。
「かくかくしかじか」は、実体験に基づいた話なので、「明子が日高先生の死に際に駆け付けた」「明子は先生恩を返すことができた」などと言った綺麗ごとのようなエピソードはありません。とにかくリアルです。
ネタバレになってしまうかもしれませんが、
明子は先生が病に臥せっている間も大阪で遊んだり仕事をしたりしています。
日高先生の死に際には間に合っていないし、先生が亡くなった日も大阪で漫画の〆切に追われていたのです。
5巻は、そんな当時を振り返った後悔と、日高先生へのあふれんばかりの感謝がつづられています。



風景とモノローグ、先生の「描け」というセリフに、涙がじわり…!
5巻のラストには、実在の日高先生の写真も載っています!


かくかくしかじか日高先生の死因は?
かくかくしかじかの5巻に書かれていますが、日高先生の死因は肺がんです。
お酒もたばこもたしなまない先生でしたが、がんが見つかった時にはすでに手遅れだったそうです。
入院をすることもなく、ぎりぎりまで筆をとり、車いすに乗ってでも教え子の絵を見にいって「描け」と伝え続けた日高先生でした。
かくかくしかじか日高先生の実在のモデルや実際の写真は?
映画化されて話題の「かくかくしかじか」ですが、日高先生には実在のモデルがいらっしゃいます。
宮崎で実際に絵画教室を営まれており、教育とご自身の創作に力を注いだ方だそうです。
一般の方なので、日高先生ご自身や奥様、子どもなどのご家族の写真は出回っていません。
しかし、「かくかくしかじか」5巻の巻末には、東村アキ子先生の帽子をかぶって微笑む日高先生の実際の写真が小さく載っています。
映画や原作漫画をみて、「実際の日高先生を拝見したい!」という方は、
ぜひ「かくかくしかじか」の5巻を手に取ってみてくださいね。
紙版だけではなく、デジタル版にもお写真は掲載されていましたよ♪


かくかくしかじかの感想まとめ
「かくかくしかじか」を再読して、東村アキ子先生の、作品の勢いとすさまじい作画スピードの理由が伝わってきました。
明子(アキ子先生)の中には、確かに日高先生がいまもいらっしゃるんだと思います。
今どき、あんなに熱心に他人に関わってくれる人はそういないと思います。
いまはうちに「かくかくしかじか」のデジタル版しか手元にありませんが、
品薄が落ち着いたら、紙でも手元におき、自分の子どもにも読んでほしいなと思った作品でした。
現在、「かくかくしかじか」の紙版は定価の3倍のお値段でした…
読みたい方は、デジタル版ですと安価にいますぐ読むことができますよ。

