この記事では、漫画「ピエロマン」の犯人の名前と動機をまとめています。
最終巻までのネタバレになってしまうので、ネタバレを避けたい方はご注意くださいませ。
ピエロマンの正体①
最初のピエロマンの正体は、アシスタントの宮間君です。
漫画・山村虎時のアシスタントをしている宮間は、ふだんからケチな山村に反感を抱いていました。
そんな中、虎時からの「漫画がヘタになった」という一言が決定打となります。
山村の無自覚なダメ出しが引き金となり、宮間は漫画を描くことが怖くなってしまいます。
宮間はピエロマンの仮装をして山村を騙しますが、山村結菜を殺した犯人ではありませんでした。
宮間のエピソードは、「ピエロマン」1巻に描かれています。

ピエロマンの正体②
二人目のピエロマンの正体は、漫画家の服部雪哉です。
服部がピエロマンになってしまった動機は、複数あります。
・ゴクラク編集部の長内達に漫画をバカにされたこと
・自分のアイデアをパクって山村虎時が成功したこと(心のなかでは言いがかりだということを理解)
・山村虎時から「服部くんなら出来る」と励まされたこと
これらが原因で、服部の心を蝕んでいきます。
特に、「パクられた」と思っている虎時から励まされたことが決定打となってしまいました。
服部の苦悩は「ピエロマン」2巻に描かれています。

ピエロマンの正体③
3人目のピエロマンの正体は、漫画家の三倉サユリです。
三倉サユリの動機は、男性に弄ばれたことが原因です。
高校を卒業したばかりの三倉サユリは、如月という大御所の漫画家とタッグを組むチャンスに恵まれました。しかし、それは体を差し出すこととの引き換えだったのです。
そして、如月だけではなく、ゴクラクの編集長や編集部の長内たちにも慰みものにされてしまいます。
そんな地獄のような日々の中、酒に酔った山村虎時の「女の武器を使った?」という一言で、心が壊れてしまい、ピエロマンと手を組むことにしました。
サユリの恨みつらみは、「ピエロマン」5巻に描かれています。

レッドピエロマン(赤ピエロマン)の正体
レッドピエロマン(赤ピエロマン)の正体は、黒木以蔵です。
黒木以蔵は、長年想い続けてきた三倉サユリのために、ピエロマンになることを決意しました。
三倉サユリがピエロマンとして警察に捕まっても、サユリをなぶった如月はのうのうと同じことを繰り返そうとしていました。
そこに、赤ピエロマンとなった黒木くんが現れ、如月を殺します。
黒木は、愛するサユリを絶望に落とした山村虎時に恨みがあると見せかけ、山村と共謀して真の黒幕のピエロマンを倒すことを試みます。
黒木以蔵は、最後にピエロマンスーツの力でみんなを逃がし、ひとり散ってしまいます。
黒木の奮闘は、「ピエロマン」8巻に描かれています。
黒ピエロマンの正体
黒ピエロマンの正体は、空閑雄介です。
空閑雄介は、IT企業の社長で莫大な富をもち、山村虎時を保護する味方のようにみえました。
しかし、彼の正体は、ブラックピエロマン(黒ピエロマン)だったのです。
空閑は幼い頃、東堂というピエロの格好をした変質者にさらわれます。
その時に、すでに不破隼刀(白ピエロマン)が監禁されていました。
東堂から凌辱された二人は、脱出を試みますが、途中で捕まりそうに…!
不破は、自分の身を犠牲にして、空閑を逃がそうとしてくれます。
空閑は、命を救ってくれた不破に、度々ならぬ恩義を感じているのです。また、自分と不破を救えず、東堂を取り逃がした日本警察に尋常ではない怒りもかかえていました。
空閑達と東堂の胸糞エピソードは「ピエロマン8巻」で読むことができます。

白ピエロマン(頭脳)の正体
白ピエロマンの正体は、不破隼刀(ふわはやと)です。
不破は、貧乏な家庭に育ち、学校でも浮き気味の存在でした。
そんな不破の初めての友達が山村虎時です。
二人は仲良くなり、虫取りをしたり、不破の漫画を読んだり仲を深めます。
しかし、山村虎時は、ピエロに思い入れのある不破に、善意で常時ピエロの扮装をした東堂を紹介してしまいます。
そこから、不破の人生は音をたてて崩れていきます。
両親と幼い妹を失い、下半身の自由を失い、東堂から凌辱される日々。
命からがら逃げ出して、夢である漫画を描き続けても次は手の自由まで失います。
また、手足の自由を失ってもなお夢に見続けた漫画家に、山村虎時がなっていたことを知り、不破は復讐を決意したのでした。しかも、山村がピエロを題材にした漫画で成功したことも、ダメージを深めました。
転校してきた不破と寅時が友達になるエピソードはピエロマンの5巻にて。
不破が東堂に捕まり凌辱を受け、山村に恨みを募らせるのは「ピエロマン」7巻〜8巻に描かれています
敷島の死
東堂と因縁のある刑事の敷島ですが、「ピエロマン」9巻にて命を落とします。
父の仇でありピエロマンの元凶たる東堂と戦い、命を落としてしまいます。
白ピエロマン(体)の正体
白ピエロマン(体)の正体は、山村結菜でした。
これにはびっくり!
一巻でピエロマンに殺されたはずの結菜が実は生きており、黒幕ともよべる白ピエロマンでした。
結菜の本名は、不破つぐみ。
頭脳をつかさどる白ピエロマンの不破隼人の妹だったのです。
不破つぐみこと白ピエロマンは、赤子の時に東堂のせいで両親を失い、兄とも離れ離れになってしまいます。(森におきざりにされた)
家族のいない不破つぐみは、養護施設で育ちました。
不幸なことに、つぐみは養護施設の園長や職員、そして引取先の養父からも性的虐待を受けることに…
つぐみは、自分や兄の境遇を悲観しすぎることなく、人を意のままにあやつることに高揚感を覚えているように思えます。
そんなつぐみが、宮間、服部、そして不破隼人にトドメをさした真犯人でした。